病院から介護老人保健施設へ退院支援するときの注意点3つ【リハビリについて】

  • 2020年9月23日
  • 2020年9月23日
  • 未分類

こんにちわ、リハビジョン(彷徨うPT @samayouPT)です。

 

前回の記事で介護老人保健施設の概要についてお話しさせていただきました。

そもそも介護老人保健施設ってどんなところ?と思った方はぜひ、前回の記事を先に読んでいただけると今回の記事はより理解が深まると思います。

 

今回は介護老人保健施設へ退院支援する際の注意点を回復期病院と介護老人保健施設でのリハビリの違いを交えながらお話しさせていただきます。

 

元々僕は回復期病院で働いていましたが、現在(2020年9月23日時点)、1年間の出向で介護老人保健施設で働かせていただいています。

介護老人保健施設で働く前のイメージは自宅復帰するための病院との中継地点としか考えていませんでした。

ですが、実際に働いてみると自分の知識の浅はかさと自分の退院支援の考え方が甘かったと思わされることが多かったです。

なので、そういった退院支援の際に注意することを回復期病院との違いと交えながら3つ話していきたいと思います。

 

 

リハビリで関われる時間が短い

はじめに回復期病院と介護老人保健施設のリハビリ形態の違いについて話していきます。

 

回復期病院の場合

回復期病院では、その人の主病名により在棟期限が60~180日と違いがあります。また、リハビリ実施時間に関しては最大で1日3時間まで実施可能です。その為、その人に合わせてPT、OT、STどこに時間を使用するかなど、機能回復・社会復帰に向けて積極的なリハビリが毎日可能です。

 

介護老人保健施設:入所の場合

入所している方は主病名の疾患やその人の状態に関わらず、基本的に入所して3ヵ月間は短期集中リハビリテーション認知症短期集中リハビリテーションの加算を取ります。これにより、週3回以上のPT or OTの介入と週3回でSTが介入します。時間としてはそれぞれ20分の介入になります。その後、入所期間が3ヵ月を超えるとSTのリハビリは無くなり、週3回20分のPT or OTの介入のみとなります。

 

介護老人保健施設:通所の場合

通所の場合はその人によって短期集中リハビリテーションの加算を取ります。この加算を取っている利用者は利用をはじめて3ヵ月間は40分のリハビリを実施します。STが介入するかは評価して必要か判断したし後に決めます。STも介入する場合は「PT or OTで20分」、「STで20分」と分けて介入します。

 

こうやって比べて分かる通り、回復期病院に比べ介護老人保健施設はリハビリの介入時間が短いということです。知っている方も多いとは思いますが、意外とそのことを意識して病院から退院支援していないセラピストはいます。

なので、もし回復期病院から自宅復帰に向けて介護老人保健施設に入所させようと考えているセラピストがいれば、意識してほしいことがあります。

それは…病院に比べ、身体活動量は激減しやすいということです。

病院での生活状態や身体活動量で考えて介護老人保健施設に入所させようと考えていると、思っているほど機能回復が出来ずに自宅復帰が難しくなることがあります。

 

また、退院するときに…

セラピスト
あっち(施設)でも頑張れば自宅に帰れますよ!

と言ってしまうと、施設に移ってから思うように機能が回復出来ずに自宅復帰が難しくなり、その発言によって家族や本人と揉めてしまうケースもあります。

なので、退院支援しようとしている施設の形態を理解した上で、患者さんにはどういったことを声掛けするか気をつけていただけるとありがたいです。

 

実生活に合わしてリハビリを実施する

介護老人保健施設は時期で分けると生活期の分類に入ります。その為、病院に比べてより実生活を意識してリハビリを実施します。

なので、家屋訪問の回数も病院に比べ多く、入所後や通所利用開始時、退所前や通所利用終了前に利用者さんの家屋訪問に行きます。場合によっては入所途中などでも家屋訪問に行く場合もあります。

回復期病院の場合は基本的に退院前に1度行くだけだと思います。

また、先ほど話したようにリハビリの実施時間が短いんですが、その中でその人の実生活に合わせたリハビリを中心に介入していきます。

病院でのリハビリでも実生活を見越したリハビリを実施すると思いますが、どちらかというと機能回復が中心になる事が多いと思います。

その為、病院から入所された方のリハビリサマリーを見ると、セラピストのコメントに機能的な側面ばかり記入している人がとても多いです。僕自身も病院で働いていた時は同じように機能面の話ばかりだったので、気持ちは分かります。

ですが、今後自宅復帰を目指している方だとその人の今後考えている生活様式入院前の生活様式本人の性格などについて書いていただくほうが円滑に施設から自宅復帰が目指しやすくなります。

機能面の情報ももちろん重要ですが、リハビリサマリーを記入する際は担当患者さんが現在の状況でどういったことが獲得出来たら自宅復帰できるかを意識して作成してみてください。

 

多職種との関わりが多い
病院でも色んな職種に関わる事が多いと思います。
医師、看護師、ソーシャルワーカー、福祉用具業者などなど…
先ほども話したように、介護老人保健施設は病院より実生活を意識してリハビリしています。
退所や通所が終了になる際に実生活を送っていくうえで必要なケアプランはなにか、どんなサービスや施設を利用して生活していくのか、考える必要があります。
その為、医療従事者だけでなく、ケアマネジャーや福祉用具業者、訪問リハビリのセラピストなど、介護保険分野の方との関りが増えてきます。
ここでなにが言いたい方というと、入院中に担当ケアマネジャーや訪問リハビリでの担当セラピストなどと情報交換をしておいたほうがいいということです。
担当のケアマネジャーや訪問リハビリでの担当セラピストは入院前からその利用者をどういった生活なら自宅で生活できるか把握しているはずです。
その為、入院中に情報交換が出来ると退院支援する際に、具体的な支援が可能になると思います。
それにより、入院中のリハビリでも今必要な練習はなにか明確に出来ると思います。
まとめ
今回は、介護老人保健施設へ退院支援する際の注意点についてお話させていただきました。
病院だけしか経験していないと退院支援の際に、なにをしたらいいのか、どういった情報が必要なのかなど分からないことが多いと思います。
また、リハビリを実施していても機能回復に目が向いてどうやって自立するかばかり考えてしまうと思います。
担当患者さんの自立動作を増やすことも大切ですが、どうやって実用的な動作を獲得していくかも意識していくことも大切になってきます。
なので、少しでも退院支援の助けになれば幸いです。
それでは今回はこれで終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。