こんにちわ、彷徨うPT(@samayouPT)です。
みなさんは担当の患者さんや利用者さんが社会復帰した後のことを考えたことはあるでしょうか。
前回と前々回の記事でICFの「参加」について彷徨うPT(@samayouPT)とろじウラのPT(@roziuranoPT)がそれぞれの考え方について記事を書かしてもらいました。
また、僕の記事では「参加」のその先についても少しだけ触れさしてもらいました。
社会参加についてディスカッション【ろじウラのPT版】
お疲れ様です。 ろじウラのPT(@roziuranoPT)です。 今回は、ICFの参加に対して考えていきたいと思います。 次回は彷徨うPT( @samayouPT)が社会参加についての考えを述べます。 因みに参加の定義は 家事や社会生活での役割を果たすこと 参照:標準理学療法学・作業療法学 老年学 第4版 ICFの参加って人によって見解はまちまちだと思います。 …
社会参加についてディスカッション【彷徨うPT版】
こんにちわ、彷徨うPT(@samayouPT)です。 今回は前回の記事の続き、『社会参加についてディスカッション【ろじウラのPT版】』の続きを書いていきます。 ということでICFにおいての「参加」の項目について彷徨うPTの考えを書いていこうと思います。 そして最後に「参加」のその先についても少し書かしてもらいます。 あくまで僕自身の一個人の意見ですので、参考程度に読んでいただけると幸いです。
基本的に「参加」まで達成すると社会復帰が達成したことになると思います。しかし、病院や施設を卒業してからの生活についてはそこまで細かく考えてないことがあるかなと思います。
社会生活に戻ってから本人が思うような生活に近づけれているかってとても大事なことです。
そこで、今回は「参加」の先に何があるのかについて書かしてもらいます。
※今回もあくまで僕自身の個人的な考えなので参考程度に読んでいただければと思います。
まず結論から話します。
「参加」の先には「QOL」があると思います。
先ほども話しましたが、ICFの「参加」を達成すると社会復帰が達成したことになると思います。つまり、生活するためには最低限の生活は可能になっているということです。
その為、生活が可能になっているのでその先を考えると本人の生活に対する満足度、つまりはQOLが次の段階で考えられると思います!
と、思われる方もいるかもしれません。
しかし、病院で働いているセラピストの方は特に、自宅復帰ばかりに目が向いてしまい、意外と退院されてからの患者さんのQOLまで考えきれないことが多いと思います。
QOLが高いことはとても大切なことです!
極論かもしれませんが、身体機能の改善以上に大切なことだと僕は考えています。
では、なぜここまでQOLが大切なのかについて説明していきます。
QOLの重要性はほとんどの人が理解はしていると思います。
しかし、なぜ身体機能の改善以上に大切だと思っているのか
その理由は、患者さん・利用者さんが社会復帰するためです!
もう少し分かりやすく説明します。
その前にリハビリテーションの定義について少し書きます。
WHO 世界保健連合ではリハビリテーションを以下のように定義されています。
身体的、精神的、社会的に最も適した生活水準の達成を可能とすることによって、各人が自らの人生を変革していくことを目指し、且つ時間を限定した過程である。
リハビリのイメージとして治療部分の印象が強いと思いますが、本来は本人に適した生活水準に戻すことが目的になります。
ここで重要になるのは本人に適した生活水準に戻すことです。
「歩行が出来ればいい」、「家事動作が出来ればいい」、「ご飯が食べればいい」といった話ではないのです。
もちろん、歩行出来るようになることも、家事動作が出来るようになることも、ご飯が食べれるようになることもとても大切なことです。
しかし、本人に適した生活水準は人によって異なります。つまり、人それぞれに生きる目的があると思います。
健常者の方でも生きる目的は人によって違うと思います。
仕事が1番の生きがいとおっしゃる方もいれば、友達や家族と話していることが生きがいとおっしゃる方もいると思います。家でゲームさえ出来ればそれだけで十分とおっしゃる方もいると思います。
このように人によって、生きがいや価値観は違います。
その為、患者さんや利用者さんに対しても同じことは言えると思います。
最低限の生活が出来るようになることはとても大切だと思います。
ですが、そこからさらにその人のHopeはなにかを理解し、少しでもその要望に応えてあげることでリハビリテーションをする意義が出てくると思います。
今回はICFの「参加」のその先にはなにがあるか書かしていただきました。
日々の臨床の中で自分の治療内容が自己満足にならないために患者さんや利用者さんのQOLを考えることはとても重要になってきます。
日々の臨床が自分の知っている知識を昇華するために行っていないか、本当に担当の患者さんや利用者さんに寄り添ってリハビリ出来ているかを考え直すきっかけになってくれれば幸いです。
それでは今回はこれで終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。